きぃちゃんの編物道場

苦手な編物に、ずっと挑戦中。

著者:小川糸さんの小説「ツバキ文具店」を読んでみた

何となく目に付いたエッセイのような本。
タイトルに惹かれた。『ツバキ文具店』
パラパラと捲ってみると、鎌倉が舞台の本だった。
読んでみるとさらっとした雰囲気。
私でも読めそうなな雰囲気。直感で借りてみた。

借日:2022/07/08fri
書名:ツバキ文具店
著者:小川 糸
出版:幻冬舎
ISBN:9784344029279





鎌倉で文具店を営む主人公
祖母に育てられ多感な時期に祖母に反抗して家を飛び出す。
後に祖母が亡くなり文具店を継ぐことになる。
文具店を営みながら手紙の代書を請け負う(代筆屋)。

代筆は、絶縁状だったり、借金のことだったり、昔好きな人だったり。
依頼者の想いを感じ取りながら、心が一つになったとき
筆を取り依頼者と同化したような感覚で一気に手紙をしたためる。

仲違いしてしまった祖母への気持ちも少しずつ変化して
結びは、天国の祖母へ想いを手紙にしたためる。といった内容。

さらっとしていて読み易い。
代筆の手紙が手書きになっていてリアル(心が揺さぶられる)
今の時代にはないシチュエーションが逆に懐かしさを覚える。
後半、冬あたりから「ダーーーウッ、、」号泣してしまった。

電子メールや携帯、スマホで手軽にメッセージが送れる時代。
若い人には分からない感覚かもしれない。
反面、Loftなどには可愛い一筆箋や便箋。封筒が売られている。
何時の時代も可愛いものには敏感な若者。
手書きならでは『暖かさ、温もり』を字から感じとってほしい。
今の時代を生きつつも書くことの大切さ温もりを知ってほしい。

そんな感覚で読み耽った一冊です。